INTERVIEW

楽しく生きる

広島県 中国・四国ブロック

松山 和雄

Kazuo Matsuyama

田舎に住んでいるけど、田舎らしく生きなくてもいい

「田舎に住んでいるけど、田舎らしく生きなくてもいい」 それが腑に落ちた時いろいろなことが出来るようになりました。
福岡県の大学を卒業後、ゼネコンに就職し、愛媛や東京へ転勤。その後、不動産デベロッパーに転職、ハードな毎日に体調を崩しUターンし、平成20年に父の会社に入社しました。
私の住む三次市は、人口51,000人で広島県の北部に位置します。地域という括りで言えば、現在約2,380人の典型的な小さな田舎町。
「実家は好きだったけど、町に何も無いから物足りない。」
そう思い、当時は毎日の様に都市部へ遊びに行っていました。遊びに行ったその瞬間は、心が満たされますが、地元に戻って憂鬱な気分になる繰り返し。東京や広島などで暮らしていた事を思い出し、モヤモヤした気持ちが続きましたね。
でも、ある日車を運転しながら考えていたら、ふと気づきました。今ある地域環境に自分を無理やり合せようとするから、気持ちにズレが出来るのだと。それなら、自分が楽しくなる環境を作れば良い、そんな簡単な事に気がつくのに結構時間がかかりました 笑
言葉が足りないかもしれないが、みんなと「楽しく生きる」この一言に行き着きました。

青年部は、事業者の研修のステージであり、地域への恩返しの場

青年部は、小規模事業者の研修のステージであり、地域への恩返しの場である。
Uターンした時は、まわりに商店や会社が少なく要望があれば、何でもお届けするお店でした。ただ、明らかに人が減り環境が変わっている。ネット環境が良くなり、高速道路の建設で生活は便利になるが、危機感を感じていました。ネットショップや大型店舗が相手だと、変にお客様に気を使って仕事は楽しくない、売上も上がらない、リーマンショックで仕事少ないから受注しなければならない、だから利益率落とす。典型的な悪循環。
当時は、状況打開する為に当時社長であった父とだいぶ言い争いしましたね。創業者は父で、今まで会社を維持してきた実績があるから、譲歩しない。少しバランスを変える提案も聞き入れてもらえませんでした。
この時期はしんどかったですねー。会社に入れって言われて、今後を本気で考えて提案したら、知らん!そんな物せんでいい!とケンカになりながら、最後に自分でやれ!と毎回言われました。会社も赤字の時もありましたし、父もしんどかったと思います。
会社の事を商工会や青年部の先輩方に相談することは、ダメなことだと勝手に思い込んでいました。先輩方に相談することで、自分の考えに自信も持つことができ、心が折れませんでしたし、説明する為の事業計画書いて、実行することが出来た。相談出来る人が居るって大切ですね。おかげで会社も継続できています。

楽しく生きる

Uターンして1年目から青年部に加入していましたが、外部の活動やっとる暇があるなら売上!と言われていたので黙って青年部の活動に参加していました 笑
地元以外は活動しませんでしたが、地元で仕事や活動ばかりしていると浦島太郎になった気分でしたね。自分の時間が止まっていた気がして、衝撃を受けました。そして、地域外を知ろうと思い積極的に参加するようになり、そこにはすごい人達がいっぱい居ました 笑
不思議なもので、青年部活動を積極的に行うと、いい環境が整い、次第にいい風が吹く。先輩方が言われていた事を実感しました。
「地域に生かされている事業者が、青年部活動を通じて地域の皆さんへ恩返しをする」そして、会社や商工会青年部がその地域に必要とされる存在に改めてなりたいと思います。
地域を盛り上げるとか、地域振興だと言われ、イベントなどで人を集める事も大切ですが、住んでいる自分たちが楽しく生きて、この町楽しそうだなーと思ってもらえる事が大切だと考えています。

事業所情報

商工会名
三次広域商工会
企業名
有限会社 インテリアマツヤマ
青年部員名
松山 和雄
代表者名
松山 和雄
企業業種
建設業・小売業
設立年
昭和61年
従業員数
4名