INTERVIEW

人もモノも全てが地域の遺産

滋賀県 近畿ブロック

塚本 健太郎

Kentaro Tsukamoto

みんなが顔見知りの町で安心して暮らせる喜び。

滋賀県甲賀市は、県の南部に位置する地で、一般には甲賀忍者と信楽焼で知られています。地域遺産も豊富にあり、まだまだ知られていない魅力に溢れたところなのですが、なかなかうまくPRできていないのが現状です。
私は23歳のときに青年部に入り、今年で12年になります。大学卒業後すぐに、父の会社へ後継ぎとして入社しました。まだ後は継いでいませんが、実現すれば、祖父、祖母、父、そして私で4代目になります。建築関係の家業を継ぐ前提で、大学は大分の工業大学へ進学。4年間建築の勉強をした後、地元の甲賀市に戻ってきたというわけです。甲賀市は、高校まではあまり気づいていなかったのですが、祭りなど町のコミュニティがしっかりしていて、昔ながらの近所づきあいが残っています。とても住みやすい町で、大分から戻ってきてすぐにそのことを実感しました。近所の人みんな顔見知りという環境は本当に安心できるし、いざというとき頼りになる人たちがいるという、この温かい繋がりは、どこへ行っても自慢できます。

失敗を恐れずやるだけやってみよう。

私は現在、35歳になります。会長になって1年弱ですね。青年部に入った頃は先輩に頼まれたことを粛々とやっていくだけでした。そのうち責任感を持つことを意識し始め、活動に積極的に参加していたらいつしか会長になっていました。会長になったときには「失敗しても人生終わるわけではないし、やるだけやってみよう!」という気分でした。何でも受け入れてできるようになることが成長ですから。現在、単会の部員数は125人ほどで、その半分の人は活動に参加しています。
通年事業に追われ、今はまだ新しいことに手をつけられていない状況ですが、今後は青年部員同士が繋がっていけるものを作っていきたい。単会の動きが縮小傾向にあるので、先輩がやってきたことを残しつつ、新しいことにもチャレンジして、少しずつ変えていきながら、町の活性化に貢献していきたいと思っています。

地域の遺産をもっと多くの人へ届ける。

商工会青年部に入っていいと思うところは、会社の従業員としては経験できないことができ、それを組織の中へ持って帰ることで自分の動きが圧倒的に良くなったこと。また、仲間である青年部員とはどこで会っても話ができて、そういう仲間がいることは特別で、人生が豊かになる気がしています。
今後は、大好きな地元のために事業を起こしたり、まず「PR下手」という汚名を返上し、人・モノ・コトという地域の遺産を、より多くの人に知ってもらえるような活動をしていきたいと考えています。地域には、まだ自分たちも知らないような魅力がたくさんあり、地元を見回してみても常に新しい発見があります。滋賀県全体としても同じことが言えるかもしれません。見えてくるものを形にしながら、どんどん町のことも好きになっていく。若い人に、そういう気持ちを感じてもらいたいと思います。

事業所情報

商工会名
滋賀県 甲賀市商工会
企業名
吉川板金工業有限会社
青年部員名
塚本 健太郎
代表者名
塚本 健二
企業業種
建設業
設立年
平成元年
従業員数
8名