INTERVIEW
人のために生きていく
香川県 中国・四国ブロック
渡辺 一雅
Kazumasa Watanabe
私のふるさと小豆島は、自然豊かな海や山があり、素麺、佃煮、ごま油などが有名。人口はご多分に洩れず少子高齢化ではありますが、最近は移住者も増えて盛り上がったりしています。小豆島というのは有名な地名ですが、近年でいえばメディアや映画のロケ地で使われて。ロケ地巡りという形で観光客が来ています。
また、樹齢1600年というシンパクの木やエンジェルロードなど、パワースポットがたくさんあることでも知られています。エンジェルロードは私も大好きなところで、地元の先輩が海の家を経営しているので、毎年遊びに行っています。リゾートホテルが多く、香川県自体たくさんの外国人が来ている中、特に中国、台湾系の観光客が多いのですが、次にまた小豆島に宿泊してくれるように祈る思いです。それだけ観光客の数も減ってきています。残念ですが。
富岡八幡宮にも子どもの頃からよく行っていました。上から見る風景が美しく、べンチが一つあるのですが、そこに座って景色を見ていると何とも言えず穏やかな気持ちになれるのが不思議ですね。
商工会青年部に入ったのは12年前です。神戸の大学卒業後は高松で就職し、1年間大阪にいて、24歳の時に小豆島の土庄町に帰ってきました。家業を継ぐためなのですが、帰ると同時に商工会青年部に入りました。僕にとっての青年部活動は、人と人との繋がりが一番重要で、関係を作るためにとても大切だと思います。僕が入会した時に立ち上がったのが、『島愛会』。「エイシャーシャーゲー」という、地元の秋祭りで太鼓を奉納するときのかけ声があるのですが、「エイ」は太鼓を上げるときのかけ声。「小豆島エイシャーシャーゲー」をキャッチコピーに、小豆島を担ぎ上げしていこうという趣旨で「島愛会」が発足されました。この流れで素麺を使った新商品の開発で「島愛麺」という麺ができ、次に手軽に食べられる「島愛バーガー」を作って。各香川県内のイベント、各単会のイベントに参加したり、京都、神戸にも売りに行って小豆島をPRをしようと活動しています。
今から2年前に「迷路の町」を瀬戸内国際芸術祭の年に開催して、その時は島外の観光客の方がたくさん来られました。また各開催の時には各ホテルにイベントをアナウンスしてもらい、島外の泊まりの観光客は夜のキャンドルナイトに来てくれました。この経験をさせてもらって良かったことは、各自治会の自治会長や婦人会、老人会の会長との付き合いが未だに持てていること。商工会青年部でこれから必要なのは、地元密着である以上、地元の人を知ることが大切だと思います。そういう中で土庄だけじゃなく小豆島の方も知れる機会になったことが幸運でした。小豆島はこれから一つになっていくと思います。
何か行動に移さないとその先に何も見えません。何でもチャレンジしていくスタンスを変えず、私自身はそういう人生にしていきたいですね。商工会青年部に入ってからいろいろな先輩と出会い、勉強させてもらいました。先輩に言われた言葉で今も大切にしているのは「とらいの水」。自分の方へ引いたら逃げていくが、人のために押していけばいつか自分に返ってくるというものです。人のために生きていく。これが私の信念なのです。