INTERVIEW
感謝と恩返し
山梨県 関東ブロック
内田 和章
Kazuki Uchida
南アルプス市は、山梨県の西側、南アルプス山麓に位置する人口7万人余のまちです。
2014年4月には市内全域が南アルプスユネスコエコパークに登録されました。
観光資源は日本第2位の高峰である北岳を始め、仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳など、3,000メートル級の山々が連なる山地であり、この高地地形を利用し、サクランボ、桃、スモモ、ぶどう、りんごなどの果樹栽培が盛んです。
2024年にはCOSTCO出店が決まるなど企業誘致にも積極的でこれからのポテンシャルを秘めている地域です。
また、市民活動も活発で、様々な団体が積極的に地域ごとのイベントや取組みを行っており、この地域が住んでいる人から愛されていることを感じています。私たち商工会青年部も地域活性の推進力となるべく活動をしていきたいと思っています。私自身を育んでくれたこの地域や人に感謝し青年部活動を通して恩返ししていきたいと思っています。
創業は1960年、鋳造の講師をしていた祖父が終戦後の物不足の時に戦闘機などのスクラップから鍋や釜を作り地域の人に提供したところから始まりました。その後、鋳物の需要も減り山梨の地場産業である印鑑用の印鑑ケースなどの加工を行う為、ろう付けという異種金属接合や、自動車や民生家電品の半田付けや組み立てなどを行う業態へ現社長が移行し今は航空機や半導体装置などの仕事にも関わらせて頂いています。
その中でも、ろう付けは全国的に職人数が減少している技術です。ものづくりの担い手として技術をしっかりと繋いでいくこと、ものづくりで地域に貢献していくことをこれからも続けていきたいと思います。
若者たちの首都圏流出はどこの地域でも耳にする話だと思います。
この地域の子供たちが将来この地域に住み、働くことを選んでもらうためにもこの地域を知ってもらい、魅力があるということをしっかりと伝える必要があります。
私たち青年部で出来ることを考えた時に、「この地域には、こんな職業があるんだ」
ということを知ってもらうこと。そして、その職業をワクワクしながら体験してもらうこと、
自分たちが住む地域には地域の子供たちのために一生懸命なカッコイイ大人がいるという事を感じてもらうことだと思いました。南アルプス市商工会青年部では10年以上「キッツタウン 南アルプス」という職業体験イベントを続けています。
これは、未来のこの地域を担う子供たちがこの地域を好きになってもらい将来この地域でワクワクしながら働いてもらうための未来への投資です。