INTERVIEW
前進~Move forward together~
愛媛県 中国・四国ブロック
稲垣 陽
Akira Inagaki
私の住む大三島は愛媛県の最北に位置する芸予諸島最大の島であり、愛媛県と広島県を結ぶ「しまなみ海道」の中央に位置し、温暖で風光明媚な自然豊かな島です。島の中央には日本総鎮守で、伊予国一宮である「大山祗神社」があり、境内には樹齢約2,600年の神木となる大楠が鎮座している他、社領の楠群は日本最古の原始林とされ国の天然記念物に指定されています。また、古くから戦いの神として信仰を集めてきた大山祗神社には源義経奉納の甲冑をはじめ全国の国宝・国の重要文化財の指定を受けた武具類の約8割が、大山祗神社宝物館に保存展示され、甲冑保存は全国一で、日本最古の平安中期の鎧をはじめ、鎌倉~戦国時代まで各時代を代表する名品が展示されています。故に、大三島は「国宝の島」と呼ばれ観光の拠点であり、パワースポットとしても多くの観光客で賑わっております。
また、各島々の特色を活かし、当地域での主な産業は、観光業は勿論、製塩業や石材業をはじめ、愛媛のイメージ柑橘栽培を中心とした農業、瀬戸内の立地を活かした海運業や水産業、そして世界に誇る今治造船、今治タオルといった造船業、繊維業を中心とした製造業と「ものづくり産業」の集積地となっております。
弊社は、私の祖父が創業し、昭和54年に法人化。創業時は製材業・建材販売から始まった家業は時代の流れに伴い、事業も時代に合わせて変化していき現在は建材販売をはじめ一般建築工事業、設備工事業を中心とした事業を営んでおります。会社の良き伝統は継承し、時代の流れにより改善が必要な箇所はアップデートをし、何が必要であるか、何が最善であるか常に見極めながら、父の教えである地域に根差し地域の方々から必要とされる企業であり続けられるよう努めてまいります。
また、地域の商工業者をはじめ青年部ともしっかりと連携し、地域全体として盛り上がり、地域内需成長拡大の為にも、知恵を出し合いながら、日々切磋琢磨し、地域発展の一助になれるよう共に歩んで行けたらと思います。
私の所属する「しまなみ商工会青年部」は3島5支部51名(2023年現在)からなる県内屈指の部員数を誇る単会ですが、近年定年卒業による部員数の減少は顕著で、6年前私の部長時代から30名以上の先輩が卒業されました。そのような中でも、現在我がまちは「住みたい田舎ベストランキング」第1位に輝くなど移住者の増加に伴い、IターンやUターンの入部数も増加し、なんとか減少数を最小限に抑え、部員数を維持しております。
青年部活動においては、コロナ禍での自粛により思うように活動ができない中、私の所属する大三島支部は若手の活躍により初の試みで、子どもたちの為のイベント「大三島みなとまつり」を開催しました。最初は手探りで長期に渡る準備も大変ではありましたが、地元新聞にも取上げていただき、同じ目標に向かい意見し合い部員皆活き活きと活動し、当日は子どもからお年寄りまで喜んでいただき大盛況となりました。
今年は様々な事業が再開する年となると思いますが、例え小さなイベントでも喜んでくれる地域の方々や子どもたちの笑顔、そして何より地域の将来を担う子どもたちの未来のためにも青年部活動の大切さを再認識しました。今後も青年部活動を通じ、積極的に地域貢献できるよう尽力していきます。