INTERVIEW
地域に必要とされる存在に
岐阜県 中部ブロック
西尾 将史
Masashi Nishio
岐阜県恵那市にある恵南地域は岐阜県美濃地方南東部に位置し、愛知県と長野県に隣接した山紫水明の豊かな自然に恵まれた地域です。平成16年に旧恵那市と恵南地域と呼ばれる恵那郡5町村が新設合併して今の恵那市になりました。
恵南地域には、日本三大山城の一つに数えられる名城の岩村城や岩村城下町、大正時代に蚕糸を地場産業としていた町並みをそのまま保存した建物や風景に歴史情緒が残る日本大正村があります。また、中心市街地には中山道六十九次の江戸から数えて46番目の宿場町として知られる中山道大井宿があり市内各所に歴史ある町並みが残る街です。
私が生まれ育った恵那市山岡町では良質の粘土が採掘できることで有名です。また、冬季の寒暖差を利用した細寒天の生産が盛んで山岡町が誇る2大地場産業となっております。
弊社は昭和47年に、地場産業の粘土を粉砕加工する会社として、祖父が創業いたしました。岐阜県恵那市山町原地区では、昔から粘土の採掘が盛んな地域であり、この地域で採れる粘土は世界でもトップクラスの品質を誇る粘土で有名です。
そしてこの粘土は、陶器や陶磁器、耐火物はもちろん、塗料や電子部品などのファインセラミックスに使用されております。
しかし、40年前には50件以上あった粘土屋も、私が入社した10年前には需要の落ち込み、経営者の高齢化、後継者不足などにより今では6件にまで減ってしまいました。
最近では、国内で採掘出来る粘土鉱山が年々閉山していく中、この地区の粘土の需要がまた高まりつつあります。その中で地場産業を絶やさぬ様、残った企業同士で情報交換、作業依頼などの連携を取り、地場産業を継続させる事で地元を元気にしようと日々奮闘しております。
また、最近では焼成窯の張り替えや解体で発生した廃煉瓦を引き取り、一丁物を景観用に、割れた屑は再度煉瓦の原料にと、リユース・リサイクル事業に取り組み、環境保全につながるSDGsにも取り組んでおります。
私が所属する恵那市恵南商工会青年部は平成18年に恵那市の恵南地域5町村の商工会が合併し誕生しました。主な活動は資質向上セミナーや地域振興事業への参画をおこなっております。地域を担う若手経営者・後継者として地域経済を盛り上げ、次世代を担う子供達がこの地域で暮らしたい、働きたいと思えるような地域にしていきたいと思っております。
私は「共創-学びとチャレンジと団結-」というスローガンを掲げました。つらいことや大変なことがたくさんあると思います。ただ、それ以上に自分の大きな成長に繋がり、今よりもっとたくさんの仲間たちが出来ると確信しています。
仲間との出会い・繋がりを大切にして、協力しながら地域に貢献していきたいと思っております。