INTERVIEW

唯一の自慢は人に恵まれていること

岐阜県 中部ブロック

森島 雅孝

Masataka Morishima

水害と戦ってきた町だから、川は生活の宝でもある。

私が住んでいるのは岐阜県の輪之内町。川と川に挟まれたところで、水に関する逸話が多いところです。昔は川の間を舟で渡っていたようで、水害も多かった。そのため「仏壇が上がる」という表現をしますが、家まで水が浸水したときに、仏壇が浸かってはいけないので、家々ではチェーンで仏壇を二階へ上げていた。他にも屋根に船が吊るしてあったという話もあります。水害と戦ってきた町ですね。
私はこの町で個人事業主として仕事をしています。ある時、商工会青年部が40周年を迎える一つの節目を迎えました。そのとき私も現役の商工会青年部の役員をやっていたので、何をしようかという話になって。「川がこれだけ近くにあるのに、何も川のことを知らないじゃないか」というところから、最初は単純に小学生の子を連れて川下りをしたら面白いんじゃないかという単純な発想だったのが、よく見ると、川の汚さに正直驚きました。もっと綺麗であってほしいと思ったところから、商工会青年部と地域での清掃活動が始まりました。

川とともに遊ぶ。その楽しみを伝えたい。

祖父の時代には、川で泳いだりすることもあったとか。今は泳ぐ人はいないが、でもこの川はずっとある川。だから、私が死んでも子どもや孫たちにもっと川で遊んで欲しいと思うし、さらに、この川が綺麗になったら子どもたちに誇れるかなというのが本音でした。
そこで3つの小学校に声をかけ、清掃活動や外来魚のブラックバスの駆除を目的とした魚釣りをしたり。それだけでは物足りない感じだったので、流行のウォーターボールも取り入れるなどしました。手段はいろいろですが、結局はコミュニティーを広げるためにこうした活動をしたのです。私も昔からここは365日釣りをするのに遊びに来ていた身近な場所で、現在は結婚して子どもが2人いるので、いずれは子どもと一緒に釣りに来たいと思うほど、川は綺麗になり計画は成功しました。
人口1万人にも満たない町で、小さなコミュニティですが、人と密につながることが、私の性には合っているような気がします。

コミュニティーの場をもっと広げたい。

商工会青年部はまさにコミュティーづくりの場だと思っています。一番の参加するメリットはビジネスマッチングであり、またつながり、学びの場と言う人もいます。いろいろな業種の人がいて、すべての人が誰かと付き合って上手に会社を経営していくのはまず無理な話。その中で10年20年経って商工会の青年部も辞めた自分が、久しぶりに町で仲間と出会って「おお、久しぶり」という感じになりたい。人生が豊かになりそうです。私の自慢は、人に恵まれていることでありたいと思っています。
地域は最終地点かな、と考えたりします。愛着ももちろんあり、この町にお世話になっている。そろそろ恩返しをするときにきていると思って頑張っています。川の清掃のような地域起こしはもちろん、外へ向けて町の良いところを発信していくことが必要だと考えています。そのためのコミュニティーをもっと広げ、充実させていきたいですね。

事業所情報

商工会名
岐阜県 輪之内町商工会
企業名
森島建装
青年部員名
森島 雅孝
代表者名
森島 雅孝
企業業種
内装工事業
設立年
2009年
従業員数
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