INTERVIEW

何事にもまっすぐシンプルに

群馬県 関東ブロック

田熊 祐介

Yusuke Taguma

新しいコトを始めるときは、どうしてもやりたいという決意。

群馬県邑楽郡千代田町は造園業の盛んな町で、私の周囲でも同級生が植木屋のせがれだったりしましたね。当時は100万円、200万円の木が売れる時代で、景気のいい話ばかり刷り込まれていたような気がします。そのせいか、私の父はサラリーマンだったにもかかわらず、自然に造園の道へ入っていました。当然私が創業者になりますが、同年代の人たちは、代々家業として受け継いできた人ばかり。私は技術も何もない中で、最初は植木屋さんへアルバイトで通いました。師匠は埼玉の人で、そこは城下町で昔ながらの造園家や職人さんが残っている町でした。ずいぶん鍛えられました。本格的にやろうと決めて24歳で独立。それから18年が経っています。
立ち上げた当初は、友だちの家や親戚の家の剪定からこなし、その内人づてに紹介してもらったりしながら、四苦八苦でしたね。しかし、自分で作ることが好きなんです。だから、仕事が増えていくにつれ、人に仕事を任せることが一番大変でした。やってみると、人に任せることで希望が生まれるとか、責任とは何かを考えるようになりました。従業員6名、チームとして、ここでしかできないことを追い求めています。

一人の100歩より、100人の1歩を。

商工会青年部に入ったのは、先輩の助言がきっかけでした。知らない人ばかりで不安もありましたが、そのうちどんどん仲間を入れて、今ではまとまりのある単会になりました。その人たちの支えがあったから県の会長になり、県の人たちが頑張ってくれたから関東でもやれる。さらに関東がまとまってくれたから全国の役に立てていると思っています。そう考えれば、商工会青年部に入った時がいろいろな意味で全てのスタートでした。
現在は会長、ブロック長もやっているので、月の半分以上は青年部として活動しています。私が会長になるとき、一つのキャッチフレーズを掲げました。「一人の100歩より100人の1歩」。一人で活動するのもいいかもしれませんが、それ以上は大きくなれないし進めない。100人で1歩踏み上げたら全体でボトムアップできる。企業もそうですが、スーパーエリートが一人いても会社は成り立たない、だから助け合っていかなくてはなりません。
商工会青年部も異業種の集まりで、いろいろな考え方・職種の人が、マッチングした時に面白いことができるのではないかと思います。景気が低迷して行く中で、これからの良いヒントが隠れているような気がしています。

考えの違う者同士だから面白いコトが生まれる。

群馬県邑楽郡千代田町の単会の青年部員は、38人。同業種ももちろんいます。庭をつくるということにはメリットがあり、一番は町並みをよくすること。現在、うちのチームで受けている仕事の9割は、夜間照明までプランニングします。以前、千代田町の祭りの入り口が真っ暗でした。昨年新しく提灯事業を始め、防犯にも役立つし地元の町民の方に大変喜ばれました。この盛り上がりが繋がっていけばいいなと思っています。地域づくりで大切なことは、人との繋がりです。みんなが手を携えてやれば一気に何かが変わるのではないでしょうか。
全国大会では、関東には日本の30数%の人がいて、5.000人のブロックから上がってくる一人と、14.000人のブロックから上がって来る一人は違うと思っています。同じようにチャンスは必要だと考えたら、何としても関東から2名出したいと思っていて、それを今回やっと形にすることができました。関東ブロックの各県の会長が一人一人活躍していても、そこには大きな答えはありません。それよりも11人の会長が同じ意見を持って活動すると大きなコトになる。そこが地域を変えることと同じではないかと思っています。私の信条は、まっすぐ。何にも真正面に向かっていきたい。たとえぶつかってもそうしながら、仲間との信頼を築きたいですね。

事業所情報

商工会名
群馬 千代田町商工会

企業名
(有)田熊造園土木

青年部員名
田熊 祐介

代表者名
田熊 祐介

企業業種
造園業

設立年
2001年

従業員数
6名