INTERVIEW
人と人をつないでいく
鹿児島県 九州ブロック
大野 将也
Masaya Ohno
鹿児島は今、大河ドラマや奄美大島の世界遺産登録などで注目され、名実ともに全国に自慢できる県だと思います。自然が豊かで料理も美味しくて、温泉がある。吉田町にも山があり、その山の向こうには桜島があります。私自身、出張などで県外へ行き帰ってきた時に桜島を見たらホッとします。大河ドラマの影響だけとは言い切れませんが、これがある意味ブームだとすると、今は全国の人々とつながるいい機会だと私は捉えています。
私は27歳で家業を手伝うまでは、コンビニの弁当作りをしていました。その後家業の手伝いで吉田町へ来た時に、地元の商工会青年部の人から入会を誘われましたが、10年くらい断っていました。そして37歳になった頃、当時副部長をしていた同級生の若社長に「青年部へ入ってみないか」と改めて誘われました。その若社長からは、いろいろなつながりや青年部について教えてもらいました。今考えると、彼は私の人生のお手本ですね。人をやる気にさせる話術に長けた人でした。
実際に入ってみたらすごくのめり込んでしまって。みんな真面目に一生懸命活動していたし、何よりも仲間や同級生がいました。久しぶりに交流できたのが楽しかった。吉田町は小さな町ですが、ゴミ拾いや夏祭りなどイベントもさまざま行っています。ゴミ拾いは毎月第2日曜日に実施しますが、朝早くからみんな集まって多くの人が参加して。気持ちも晴れるし、みんな一緒に行うことで何かを共有できるような気分でした。
商工会青年部に入ったのは他の仲間に比べると遅かったのですが、3年間で断りつづけていた10年分を取り戻すような気持ちで取り組みました。2年目に部長に、そして気づけば県青連の会長になっていました。当時は自分の家庭のことで大変な時期でしたが、商工会青年部の仲間と一緒に交流することで、嫌なことも忘れられました。商工会青年部がいつのまにか、自分の居場所になっていました。
今思うことは、若い世代が育ってきて頼もしいということ。吉田町の商工会青年部員は21人。程よい人数なのでまとまりがよいのが魅力ですね。
私にとって商工会青年部の活動とは、ひと言で言うと「感謝」。人に助けてもらったり新しい目標が持てたり、前向きになれます。出会いに感謝です。
これからの地域づくりとして考えていることは、青年部で仕事の連携をしていきたいということ。自分たちの得意な分野でつながるので負担は少ない。それが新しいビジネスになり、商工会青年部の資金的な部分にもなるのではないかと思っています。みんなウィンウィンの関係でそういうことができると、ネットワークも深まっていくんじゃないでしょうか。
注目されている今の鹿児島に関して言えば、せっかくお客さまが来てくださるのだから、おもてなしのために自分たちがもっと地元のことを知らなければいけない。商工会青年部で地元を知る研修旅行も予定しています。