INTERVIEW

変化していくことを恐れない

神奈川県 関東ブロック

島袋 克也

Katsuya Shimabukuro

いいところを残し、変化に対応できる胆力を。

私は生まれも育ちも神奈川県「湯河原町」。東京から車で約2時間で行ける温泉町として有名で、古くから文豪や著名人に愛された町です。山も海も近く、子どもの頃から遊び場には事欠きませんでした。遠足は山登り、川では鱒釣りをしたり、海へ行けば海の遊び方がある。ここに住む子どもにとって、非常に楽しい環境です。
現在、私はこの町で祖父が創業したガソリンスタンドを、父、私と受け継いで仕事をしています。事業は大きければいいというものではなく、小さいなりに自分のスタンスと事業のサイズが合っていることが大切ではないでしょうか。38歳になった今、小さい集落の昔ながらのいいところと、変化に対応して行ける胆力を、町としても持たなければならないと切実に思っています。
それは、最近の人口の流出の問題です。東京から移住してくる人がいる一方、若い世代は離れる傾向にあります。みかん産業があり、左官屋、設備屋など何でもあるのですが、観光をメインとして捉えると、箱根、熱海に比べて観光客は少ないと実感しています。

外からの視野を持ち
得たことをフィードバックする。

私は大学卒業後、家業のガソリンスタンドを継ぎ、22歳の時に商工会青年部へ入りました。以来16年、単会の部長を経て会長になりました。商工会青年部での活動は大変な部分と楽しい部分と、いろいろなものが混在しています。各商工会青年部の地域へ出かけて行って、見て、学んで、お金を落とす。最初は横浜でやっていましたが、きちんと各地域の商売につなげることをしっかりやらなければと思っています。
会長も一部員。一部員としてできることの幅が広いかどうかだけ。地域や県、様々な土台になってあげられるかが大事だと考えています。
地域づくりでは、商工会青年部が下支えし、地域の裏方からやっています。例えばイベントがあった際、空いた時間だけでも参加するという心がけは嬉しいですね。私は湯河原の中しかわからなかったのですが、県の会長になったことで初めて外からの視点を持てるようになりました。それをフィードバックしたいですね。

何かをしていただくより
これからは託していきたい。

今後何ができるんだろう、ということはいつも自問自答しています。商工会青年部はそもそも地域のためであり、いただくより、託していかないといけない年齢になってきました。3年後にこの地域の商工会青年部が50周年を迎えるにあたり、立ち位置を変えて誰にバトンを渡せるか。
我々は若い部員に対して陰からサポートし、世代間をつなげることが役割だと思っています。経験をしっかり伝えながら、邪魔をせず出しゃばらず。青年部の大きな祭りに「湯河原ハロウィン」というイベントがあります。今年で4回目。旅館の青年部と商工会の青年部が一緒になって合同でやっています。最初は各組合などがバラバラでやっていましたが、このハロウィンのイベントをきっかけに、いろいろな団体を巻き込んでできたことは、我々の誇りでもあります。
私が大切にしている言葉は「無知の知」。知らないから頑張ることができる、成長することができる。人生哲学として大事にしています。

事業所情報

商工会名
神奈川 湯河原町商工会

企業名
(有)島袋商店

青年部員名
島袋 克也

代表者名
島袋 克也

企業業種
燃料小売業(ガソリンスタンド)

設立年
1959年

従業員数
8名

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