INTERVIEW
地域の魅力を伝え続けていくこと
新潟県 関東ブロック
阿部 芳郎
Yoshiro Abe
私の住む村松地区は旧村松藩の藩庁村松城の城下町として戦前・戦中に軍都として栄えました。町中のアーケードは角度のあるカーブとなっており、城下町特有の景観が見られます。村松公園は桜が有名で、日本の桜100選にも選ばれ、花見シーズンになると大勢の人が訪れます。また、透明度の高い清流も多数存在します。忠犬タマ公は村松地区で飼われていた柴犬で、飼い主を2度にわたり雪崩から救ったことから、忠犬として語り継がれています。多くの自然・伝統を持つ自分の暮らす地域を守り抜き、次代に繋げていきたいと考えています。
村松町で育ち、高校在学時に稼業である印刷業を継ぐ事を決心し、卒業後は東京の専門学校へ入学。卒業後は地元に戻り入社。祖父が起業し、私で三代目です。小学生の頃から漠然と会社を継ぐであろうという思いはありましたが、高校時代に一生この地域で生きていこうと決めた事を良く覚えています。印刷物全般を扱っており、IT化が進展する中で、もちろんITを駆使していく事は大事だと思いますが、顔を合わせずに仕事が進んでいく事が多いこの時代です。そんな中、私はやはり人と人とが会話し、コミュニケーションを取りながらいいものを作り上げていく過程が大事だと思っています。地域との繋がり・人との繋がりを大切にする会社でありたいと考えます。地域に根差した企業をこれからも目指していきます。
私の所属する村松商工会青年部では、地元村松に残る史跡や文化などを題材にして作られた郷土カルタ「むらまつカルタ大会」を開催しています。このカルタ大会は未来を担う地元の小学生を対象に行われています。伝統ある地域の史跡や文化などを知ってもらい興味をもってもらう。現代は県外の大学等に進学し、そのまま就職する若者が多くなってきていますが、小さい頃から愛着をもってもらい、卒業後に地元に戻ってきて地元で事業をしたいと思うような地域づくりを仲間と一緒にやりたいと思います。商工会青年部だからこそ・商工会青年部にしか出来ない事をとことんやり抜き、未来を担う子供達に地域の魅力を伝え続けていく事が、私たちの使命であると思います。