INTERVIEW

「地域の発展と子ども達の為に」

大分県 九州ブロック

市原 豪

Takeshi Ichihara

「地域の発展と子ども達の為に」

弥生町は平成17年に佐伯市と南海部郡5町3村が合併した地区です。
以前は国道10号線が通っていることで車通りも多く町として活気もありました。
しかし現在は、進学や就職の為地元を離れる子どもが多く、少しずつ町としての活気がなくなりつつあります。そんななか、商工会青年部は地元の子ども達の笑顔や、大人になっても地元にいたいと思えるような町にするために夏に“番匠商工祭”を行っています。商工祭では、青年部員総出で各種出店やイベントを行い子ども達にとってずっと記憶に残るような祭りを運営するように心がけています。運営や準備は皆経営者の為忙しく中々できるものではないはずですが、「地域のため子どもたちのため」という気持ちを部員全員が共有できているため多くの部員が集まってくれます。部長を務めていた時は今まで育ててくれた地域への恩返し、会長となった今は地元の活性はもちろんのことですが、大分全域の活性化の為に尽力していき地域の声を代表して発信していきたいです。

「異業種とのつながりでビジネスを拡大」

父の代から地元で土木建設業を行う傍ら、大分県の特産品である“椎茸”や“かぼす”をつかった加工品の製造販売も行っています。当社の看板商品の「KABOSU AMAZAKE」は、すべての果汁を手絞りで抽出しており、苦みのないかぼす本来の味が楽しめる一品です。
この商品は、同じ商工会地域で酒類や甘酒などの製造を行う企業の代表を務める青年部員と一緒に、つくりあげたものです。
私は青年部活動のメリットとして、「同世代の異業種の方々」とつながるチャンスが増えることが大きいと感じています。同じ業種の横のつながりは仕事を通じて多くの機会があるでしょうが、自分の業種と全く異なる仕事をしている部員さんとも接することができるのが商工会青年部の強みではないでしょうか。
当社の「KABOSU AMAZAKE」は、青年部活動の中での何気ない会話から商品開発まで発展した事例のひとつです。青年部活動は地域を元気づけることはもとより、ビジネスにつながる機会も十分にあると私は考えています。商工会青年部での活動を通じて、異業種との交流や人脈づくりができることも魅力のひとつではないでしょうか。

「自分の働いている姿を次世代の子どもに見てもらいたい」

商工会青年部は、まずは部員の事業の発展があってこその活動が第一だと考えています。
それぞれ仕事があるなかで、立場や役職も違えばその時の家庭の環境等もあり、活動も部員それぞれの出来る限度があると思います。
そのなかで、その時にできる限りの青年部活動を積み重ねることが自分の成長、そして事業の発展につながると私は思います。
そして、佐伯市番匠商工会では、2年ほど前から地元の中高生向けに職業体験イベント「バイターン」に取り組んでいます。
単なる見学ではなく、企業で少しだけ仕事を体験してもらい、その謝礼として飲食店や食品加工業を営む青年部員の商品を提供。単なる職業体験ではなく、地域産品のPRにもつながる事業を目指しています。
この事業で、すぐに雇用が生まれるのは現実的ではありませんが、将来的に地元で働くことを希望する若者が増えて、更に地元業者の仕事も増えたらと考えています。例えば、本会の青年部長は、住宅の左官・タイル工事の会社を経営していますが、「いつか職業体験に行った○○さんにお願いしよう!」というように、地元業者に仕事を依頼する“地元愛”を持った若者が一人でも多く生まれてくれればと思います。

事業所情報

商工会名
佐伯市番匠商工会
企業名
有限会社市原建設工業
青年部員名
市原 豪
代表者名
市原 豪
企業業種
土木建設業
設立年
1986年(昭和61年)
従業員数
7名
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