INTERVIEW

今の時代にあっているか、センスは磨けているか。

和歌山県 近畿ブロック

石倉 大裕

Toshihiro Ishikura

今の時代にあっているか、センスは磨けているか。

和歌山県日高川町で、仕事はレストランの経営者。父に続いて二代目です。料理が昔から好きで、京都の料亭『たん熊』で修行をしました。京都では、その後地元に帰って飲食店を経営をしなければならなかったので、料理の勉強というよりは、人との繋がりを作ることに努力しました。現在は厨房に立つのは1割ぐらいで、盛りつけをしたりメニューを書いたり。一番得意なのは鯛の薄造り。並べる見せ方、上手くできたときは最高の気分です。和食なので、料理の盛りつけや見た目はすごく大切にしています。料理で一番大事なことは、まず提供するにあたっての衛生管理。次に今の時代に合っているかどうか判断できるセンスだけ。そのセンスを磨くために、例えば和食は四季折々、季節の表現をしないといけないので、散歩すること。街並みを見て歩いたり、自然をよく見て歩きますね。四季折々の魚、花、野菜、草などの勉強も欠かせません。

情報と人との出会い。2つのメリットが魅力。

地域との関わりや伝統も意識していますが、自分の中で流行るか流行らないか、美味しいか美味しくないかという判断基準である程度アレンジします。『あんちん』は親父が23歳の時に建て、今年で47年目。40年前、観光のお客様で溢れかえり、朝食から昼食、夕食と人がごった返していたという雰囲気でしたね。今も客数が減っているわけではないのですが、高速道路によって分散しているのでそれを取り戻したいという気持ちはあります。
何の組織でも、長をしないと意味がないと私は思っています。メリットはいろいろな意見を吸い上げますが、意見の中で自分がしたいことを実現できるということ。こういう方向性で、こういうところへ行きたいとか、県下の決め事をやっていく楽しさと、会長になったら流れてくる情報が違います。そういう世界に身を置くと、自分がそういう人間じゃなくてもそういうところへ引っ張ってくれる人と出会える。その2点がメリットですね。

地域が良くなるために地元愛を輝かせる。

この町は祭りや自然も多く、小さい頃はそれが楽しくて、すごく素敵でした。帰ってきたいという思いの中に、ここにはワクワクする出来事がたくさんあるので、ここで商売をしここの魅力を外に発信していきたいというのがありました。
昔は国道42号線を通らないといけなかったのですが、今はすさみ町まで高速が通ったので、スムーズに行けます。全国的に有名なのは何といっても「道成寺」。道成寺は天台宗で、安珍・清姫物語があり歌舞伎の世界では有名なお寺。でも若い人たちが道成寺を知らなくなったという現実もあり、ならば!ということで料理の仕掛けをしようと思っています。まず観光業と一体化させ、いちご狩りもできるという日帰りパッケージを売っています。地域が良くなるために必要なのは地元愛ですね。地元の人たちを巻き込んで、みんなが同じ方向を向いて、一緒に楽しみながら頑張っていきたいと思っています。

事業所情報

商工会名
日高川町商工会
企業名
有限会社あんちん
青年部員名
石倉大裕
代表者名
石倉忠明
企業業種
観光・飲食業
設立年
昭和48年
従業員数
22名