INTERVIEW
全てのものはあるべき場所へ
徳島県 中国・四国ブロック
藤田 良
Ryo Fujita
私の生まれ育った徳島県吉野川市山川町は、県央の吉野川の中流域に位置し、その名の通り高越山と吉野川に挟まれた人口1万人ほどの町です。私は高校までをこの田舎で過ごし、進学で横浜へ。いきなりの大都会で馴染むのに苦労しましたが、卒業を控えるころには、地元と関東を行き来するような仕事につきたいと漠然と考えるようになりました。私は長男で、姉は安定した職業を持っていたので、いつかは家業を継ぎたいと思っており、そのためにもいろんな人に出会うことができ、地域と中央の懸け橋となる、国会議員の秘書になりたいと考えました。その願いはかないませんでしたが、20代で出会った方々が大きく今の仕事に影響しています。商工会の青年部活動でも多くの出会いをいただいていますが、これを、より多くの青年部員に経験してもらえるように、楽しく参加してもらえるような下地を作っていけたらなと考えています。
当社の事業は、観光バス・タクシー業、葬祭業、介護事業、旅行代理店業とあります。私もタクシーが忙しい時にはタクシードライバーをし、また、観光バスにも乗り、その傍ら、居宅介護支援事業所のケアマネージャーとして、在宅の高齢者のケアプランを作り、市からの委託で介護の認定調査員としても活動しています。地方が直面する高齢者の移動における課題について、高齢者本人からも、またそのご家族からもお聞きしますが、路線バスや鉄道の廃止・縮小など深刻化する地域の足を守れるように、旅客運輸業者としても、人手不足やドライバーの高齢化などの課題を解決していけるように努めていかなければなりません。地域に必要とされる会社になれば自然と売り上げはついてくる。地域住民に何が不足しているか、何が求められているかを汲み取りながら、会社運営に携わっていきたいと思います。
我々商工会青年部員の多くは、消防団やPTA、お祭りや自治会の青年部など様々な組織に所属し、活動しています。部員さんは、地域のリーダーとして活躍しており、その姿は大変頼もしく、大きな刺激をもらえます。商工会や地域活動で集まって飲み会をしているだけのように勘違いされることもありますが、皆地域や子供たちの将来を思い、活動しています。私自身も、今の時代を担い、また次の世代へ滞りなくバトンタッチするため、地域活動へ積極的に参加しています。参加する度毎に、地域の新たな一面を発見することができます。地域の活動を通じて、地域を深く知っていくこと。そして、地域の魅力を最大限引き出していくこと。それが、今の自分に必要とされていることだと思っています。